Blog LEDビジョンはどのような場所で活用されるのか。防水・防塵性能も含めて説明。

LEDビジョンの耐環境性能を知るうえで重要な指標に「IPコード」というものがあります。
IPコード（International Protection Code）は、電気機器や筐体の防塵・防水性能を表す国際規格です。

IPコードの構成は以下のようになっています。

IPコードの構成：

1. 「IP」の文字で始まります。
2. 最初の数字（0～6）： 固形物の侵入に対する保護等級を示します。
   • 0: 保護なし
   • 6: 最高レベルの防塵性能
3. 2番目の数字（0～8）： 水の侵入に対する保護等級を示します。
   • 0: 保護なし
   • 8: 継続的な水没に耐える

具体的な数字を挙げると以下のようになります。

• IP65: 防塵性能が最高レベル（6）で、噴水程度の水流に耐える（5）
• IP67: 防塵性能が最高レベル（6）で、一時的な水没に耐える（7）

屋外用LEDビジョンに必要なIPコードは、一般的にIP65以上が推奨されます。ただし、設置環境や使用条件によっては、より高い保護等級が必要な場合もあります。

1.都市部の屋外環境
・高輝度ディスプレイにより、日中の強い日差しの中でも視認性が高い
・防水・防塵性能により、雨や埃の多い都市環境に対応
例：繁華街の広告、駅前の情報表示板

2.スポーツ施設
・大型スクリーンとして使用可能
・広い視野角により、スタジアム全体からの視認性を確保
例：サッカースタジアムのスコアボード、競技場の大型映像装置

3.沿岸部・海洋環境
・高い防水性能（IP65以上）により、塩分を含んだ湿気や水しぶきに耐える
・耐腐食性の材料を使用することにより、塩害対策も可能
例：港の案内表示、ビーチリゾートの広告板

4.寒冷地・高温地帯
・広い動作温度範囲（例：-20℃〜+50℃）により、厳しい寒さや暑さにも対応
例：スキーリゾートや砂漠の情報表示、寒冷地の道路情報板

4.高湿度地域
・防水設計により、熱帯や亜熱帯の高湿度環境に対応
・結露防止機能を備えたモデルもある
例：熱帯地域のショッピングモール外壁、雨季の多い地域の屋外広告

5.工業地域
・耐振動設計により、工場や建設現場近くでの使用が可能
・電磁干渉対策により、工業機器の近くでも安定動作
例：工場の生産状況表示、建設現場の安全情報掲示

これらの環境適応性により、LEDビジョンは様々な場所や条件下で効果的に使用できます。
ただし、特に過酷な環境での使用には、その環境に特化した仕様のLEDビジョンを選択することが重要です。適切な製品選択と定期的なメンテナンスにより、どのような環境でも長期間にわたって安定した性能を発揮することができます。